金戒光明寺
金戒光明寺[淨土宗]
昭和初期のガイド文
市電岡崎御坊前下車、岡崎黒谷にあります。法然上人が比叡山を出て草創した最初の寺と伝えられています。浄土宗の興隆とともに朝廷の帰依も厚く、浄土宗の大寺として黒谷の名で知られます。現存の堂宇はいずれも新しく、寺宝には国宝となる有名な山越阿弥陀像および地獄極楽図を描いた小屏風がありますが、鎌倉時代の優秀な作で、現在京都博物館に出陳中です。
なお境内に熊谷堂があり、熊谷直実が剃髪の後、居住したところと伝え、そばにある五輪塔2基は、熊谷直実および平敦盛の供養塔です。また文殊堂の杜には山崎闇斎の墓、東南には橘南谿の墓があります。
※底本:『日本案内記 近畿篇 上(初版)』昭和7年(1932年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 金戒光明寺
- かな
- こんかいこうみょうじ
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 京都府京都市左京区黒谷町121
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
市電岡崎御坊前下車、岡崎黑谷にある。法然上人が比叡山を出てゝ草創した最初の寺と傳へられて居る。淨土宗の興隆と共に朝廷の歸依も厚く、淨土宗の大寺として黑谷の名を以て著はれた。現存の堂宇は何れも新しく、寺寶には國寶となれる有名な山越阿彌陀像及地獄極樂圖を描いた小屏風があるが、鐮倉時代の優秀な作で、今京都博物館に出陳中である。
尙境內に熊谷堂があり、熊谷直實が剃髮の後、居住した處と傳へ、傍にある五輪塔二基は、熊谷直實及平敦盛の供養塔である。また文殊堂の杜には山崎闇齋の墓、東南には橘南谿の墓がある。
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