八坂の塔(法観寺)

八阪の塔(法觀寺)[國寶]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

市電東山松原下車、八阪上町にあります。法観寺の創建は聖徳太子の頃に遡りますが、伽藍は早くに廃れ、現在は五重塔一基を残すのみです。この五重塔も室町時代の永享12年(1440年)の再建で、江戸時代前期の元和4年(1618年)さらに大修理が加えられたものです。高さ40m、純然とした和様で木割太く、形態は整って非常に落ち着きを見せ、東寺の五重塔とともに京都を飾る美建築です。内陣四方には大日、釈迦、阿閦、宝生の像を安置し、周囲の扉には天部の像が描かれています。

  • 宝物
  • 八阪塔絵図[国宝] 紙本著色 一幅
※底本:『日本案内記 近畿篇 上(初版)』昭和7年(1932年)発行

令和に見に行くなら

名称
八坂の塔(法観寺)
かな
やさかのとう(ほうかんじ)
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
京都府京都市東山区八坂通下河原東入ル八坂上町388
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

市電、東山松原下車 八阪上町にある。法觀寺の創建は聖德太子の頃に溯るのであるが、伽藍は早く廢滅に歸し、今は五重塔婆一基を殘すのみである。この五重塔婆も永享十二年の再建で元和四年更に大修理の加へられたものである。高さ四〇米、純然たる和樣で木割太く、形態整備して頗る落付を見せ、東寺の五重塔婆と共に京都を飾る美建築である。內陣四方には大日、釋迦、阿閦、寶生の像を安置し、周圍の扉には天部の像が描かれて居る。

  • 寶物
  • 八阪塔繪圖[國寶] 紙本著色 一幅

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