南座

南座
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

市電四条大橋下車、東山区四条通にあります。創立は江戸時代前期の元和年間(1615~1624年)ですでに三百十数年を経、7つの櫓と呼ばれた当時の劇場のなかでただこの座だけが残って、日本最古の劇場という誇りとなっています。現在の建物は昭和4年(1929年)の建築になり、敷地面積2,000m²、建坪延7,000m²、地階含め全6層、櫓をもつ破風造、鉄骨鉄筋コンクリート建築で、舞台は間口約19m、奥行約15m、高さ約7m、廻り舞台は大廻り直径約13m、小廻り直径10m、花道は長さ約18m、幅130cm、観覧席は1~3階定員1,612人です。松竹興行の営業に属し、12月の顔見世狂言には東西の名優を集めて上演することとなっています。

※底本:『日本案内記 近畿篇 上(初版)』昭和7年(1932年)発行
京都南座

令和に見に行くなら

名称
南座
かな
みなみざ
種別
レジャー
状態
現存し見学できる
住所
京都府京都市東山区四条通大和大路西入中之町198
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

市電四條大橋下車、東山區四條通にあり。創立は元和年閒で既に三百十數年を經、七つの櫓と呼んだ當時の劇場中唯この座のみが殘つて、日本最古の劇場たる誇を有つて居るのである。現在の建物は昭和四年の建築に成り、敷地面積二〇アール、建坪延七〇アール、地階とも全六層、櫓を有する破風造、鐵骨鐵筋コンクリート建築で、舞臺は閒口約一九米、奧行約一五米、高さ約七米、廻り舞臺は大廻り直徑約一三米、小廻り直徑一〇米、花道は長さ約一八米、幅一三〇糎、觀覽席は一二三階定員千六百十二人である。松竹興行の營業に屬し、十二月の顏見世狂言には東西の名優を集めて上演することゝなつて居る。

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