雙林寺

雙林寺[天臺宗]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

円山公園の南に接します。奈良時代の延暦年中(782~806年)最澄の開基と伝え、安土桃山時代の天正年間(1573~1592年)には秀吉がここで花見の遊を催したことがあります。本堂のそばに平康頼、西行、頓阿の墓が並んであり、寺の南入口に近く西行庵があります。茅葺の雅致ある小庵で、壇上の厨子に西行、頓阿の二木像を安置しています。庭内の西行桜の下で毎年4月15日に花供養が行われます。

また庵の西隣に芭蕉堂があり、ここでは11月11日芭蕉忌が修されます。なお堂の北に池野大雅の碑があります。

※底本:『日本案内記 近畿篇 上(初版)』昭和7年(1932年)発行

令和に見に行くなら

名称
雙林寺
かな
そうりんじ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
京都府京都市東山区高台寺北門前通下河原東入ル鷲尾町526
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

圓山公園の南に接する。延曆年中最澄の開基と傳へ、天正年閒には秀吉がこゝで花見の遊を催したことがある。本堂の傍に平康賴、西行、頓阿の墓が竝んであり、寺の南入口に近く西行庵がある。茅葺の雅致ある小庵で、壇上の厨子に西行、頓阿の二木像を安置して居る。庭內の西行櫻の下で每年四月十五日に花供養が行はれる。

また庵の西鄰に芭蕉堂があり、こゝでは十一月十一日芭蕉忌が修せられる。尙堂の北に池野大雅の碑がある。

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