元寇防塁(今津地区)
元寇防壘址[指定史蹟]
昭和初期のガイド文
筑肥線今宿の西北6km、途中まで自動車の便があります。今宿町の東、海浜から今津海浜に近く砂に覆われた防塁跡が残っています。鎌倉時代の文永11年(1274年)蒙古襲来の後、博多湾一帯にわたって築造された防塁の一部で、当時石築地と呼ばれ、大小の割栗石状の石材を混用しています。大正2年(1913年)発掘調査を経たもので、基底部幅約18m、高さ2mの土塁上に幅2~3m、高1.5~2mの石塁を築いています。後方の松林のなか、小高い丘上に大正4年(1915年)建設の「元寇殲滅之処」の碑あり、蒙古塚等があります。
※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 元寇防塁(今津地区)
- かな
- げんこうぼうるい(いまづちく)
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 福岡県福岡市西区今津
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
筑肥線今宿の西北六粁、途中まで自動車の便がある。今宿町の東方、海濱より今津海濱に近く砂に覆はれた防壘址が存する。文永十一年蒙古襲來の後、博多灣一帶に亙りて築造せられた防壘の一部で、當時石築地と稱せられ、大小の割栗石樣の石材を混用して居る。大正二年發掘調査を經たもので、基底部幅約一八米、高さ二米の土壘上に幅二米乃至三米、高一米半乃至二米の石壘を築いて居る。後方の松林中小高い丘上に大正四年建設の「元寇殲滅之處」の碑あり、蒙古塚等がある。
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