聖福寺

聖福寺[臨濟宗妙心寺派]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

博多駅の北約550m、市内御供所町にあります。

鎌倉時代の建久6年(1195年)源頼朝の開基、栄西禅師の開山と伝わり、後に耳峯玄態禅師によって中興されたこの地方の巨刹です。名僧仙崖はかつてこの寺の住職でした。

法堂 五間四面、重層屋根入母屋造本瓦葺の建築で江戸時代の再建です。

  • 宝物
  • 銅鐘[国宝] 一口 境内の鐘楼にかかっています。朝鮮式の鐘で、高さ約114cm、口経約87cm、上下に牡丹および宝相華模様があり、中部には雲上に歌舞奏楽する菩薩諸天が鋳出されています。側面に6つの追刻銘がありますが、そのひとつによるとこの鐘は安土桃山時代の天正17年(1589年)7月中興住持玄態の時、小早川隆景が寄進したものです。
  • 大鑑禅師像[国宝] 一幅 絹本著色、禅師の半身像で、金銀泥胡粉彩色を施しています。大鑑禅師は禅宗の第六祖と称されています。
  • 高峰断崖中峰和尚像[国宝] 一幅 絹本著色、比丘文康の讃があります。
※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行

令和に見に行くなら

名称
聖福寺
かな
しょうふくじ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
福岡県福岡市博多区御供所町6-1
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

驛の北約五五〇米、市內御供所町にある。

當寺は建久六年源賴朝の開基、榮西禪師の開山と傳ヘ、後耳峯玄態禪師によつて中興されたこの地方の巨刹である。名僧仙崖は嘗てこの寺の住職であつた。

法堂 五閒四面、重層屋根入母屋造本瓦葺の建築で江戶時代の再建である。

  • 寶物
  • 銅鐘[國寶] 一口 境內の鐘樓にかゝつて居る。朝鮮式の鐘で、高さ約三尺口經約二尺三寸、上下に牡丹及寶相華模樣があり、中部には雲上に歌舞奏樂せる菩薩諸天が鑄出されて居る。側面に六つの追刻銘があるが、その一によるとこの鐘は天正十七年七月中興住持玄態の時、小早川隆景の寄進したものである。
  • 大鑑禪師像[國寶] 一幅 絹本著色、禪師の半身像で、金銀泥胡粉彩色を施して居る。大鑑禪師は禪宗の第六祖と稱されて居る。
  • 高峰斷崖中峰和尙像[國寶] 一幅 絹本著色、比丘文康の讃がある。

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