博多・太宰府

折尾を出て西進し遠賀川を渡ればすぐに遠賀川に至り、さらに西に向かい海老津を経、トンネルを潜って赤間を過ぎます。ここから西南に向かい東郷、福間を通り、白砂青松の間を走って古賀、筑前新宮を過ぎ香椎を出れば間もなく右窓に博多湾、香椎潟の青波が望まれ、名島の福岡飛行場のクレーンが眼近に見えてきます。多々良川を渡り地蔵松原を通れば右窓に九州帝国大学の赤煉瓦建築が眼立ちます。箱崎を経、右手に千代松原のなかから一頭を抜く日蓮上人の大銅像を望みつつ吉塚を通れば間もなく博多に着きます。

博多を出ると線路は著しく左折して東南に向かい、右窓に住吉神社および日本足袋の福岡アサヒ靴工場が、左窓にアサヒビール工場が目立ちます。竹下、雑餉隈を経、水城の付近では水城跡を貫いて走り、二日市を出れば南進して原田に至り筑豊本線と接続します。原田から一路南下して福岡県から佐賀県に入り、基山、田代を過ぎて鳥栖に至って長崎本線を分岐し、肥前旭を過ぎて筑後川を渡り、佐賀県から再び福岡県に進み久留米に着きます。この県境のあたり一帯はハゼの樹が多く、秋には左右の車窓から真紅の錦が眺められます。