光雲神社

光雲神社[縣社]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

西公園の丘上景勝の地を占め、脚下に博多湾を見下し、遠く千代の松原を望むことができます。

藩祖黒田孝高および長政を祀り、社殿は明治42年(1909年)の造営ですが、拝殿および本殿を備え、いずれも素木造、檜皮葺にしてところどころ鍍金金具を用い、規模は小さいが非常に要領を得た美建築です。

宝物

黒田如水像[国宝] 一幅 絹本淡彩、白色の頭巾を被り、淡紺色の道服の上に紗の羽織を着ています。右手に扇子を持ち、腰に短刀を差し、非常に鋭い面貌を現しています。江戸初期の作と思われます。

黒田長政像[国宝] 一幅 絹本淡彩、黒の袍を着けた衣冠束帯の像です。力強い淡墨の描線を用い、雄偉な相好の表現によく成功しています。

※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行

令和に見に行くなら

名称
光雲神社
かな
てるもじんじゃ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
福岡県福岡市中央区西公園13-1
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

西公園の丘上景勝の地を占め、脚下に博多灣を見下し、遠く千代の松原が望まれる。

當社は藩祖黑田孝高及長政を祀り、社殿は明治四十二年の造營であるが、拜殿及本殿を備へ、何れも素木造、檜皮葺にして所々鍍金金具を用ゐ、規模は小さいが頗る要領を得た美建築である。

寶物

黑田如水像[國寶] 一幅 絹本淡彩、白色の頭巾を被り、淡紺色の道服の上に紗の羽織を著て居る。右手に扇子を持ち、腰に短刀を差し、頗る銳い面貌を現はして居る。江戶初期の作であらう。

黑田長政像[國寶] 一幅 絹本淡彩、黑の袍を着けた衣冠束帶の像である。力强い淡墨の描線を用ゐ、雄偉な相好の表現によく成功して居る。

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