寺塚穴観音古墳

高宮の穴觀音
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

博多駅の西南約6km、九州鉄道高宮からは西南3km、市内高宮の寺坂山にあり、興宗寺境内の寺塚と呼ばれる古墳で、黒田氏が福岡城を築城した際、石材採取のため破壊された古墳群のうちただひとつ取り残されたものだといい、石室奥壁に弥陀、観音、勢至三尊の浮彫があり、底面に方形の敷瓦を敷き詰めています。前面に造り付けられた拝堂は黒田忠之の時に設けられ、寺は江戸時代中期の元禄6年(1693年)綱政の時に建立されたといいます。岩屋観音とも呼ばれ参詣者があります。

※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行

令和に見に行くなら

名称
寺塚穴観音古墳
かな
てらつかあなかんのんこふん
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
福岡県福岡市南区寺塚2-22
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

驛の西南約六粁、九州鐵道高宮からは西南三粁、市內高宮の寺坂山にあり、興宗寺境內の寺塚と呼ばれる古墳で、黑田氏福岡城築城の際石材採取のため破壞された古墳群のうち唯一つ取殘されたものであると云ひ、石室奧壁に彌陀、觀音、勢至三尊の浮彫あり、底面に方形の敷瓦を敷き詰めて居る。前面に造付けられた拜堂は黑田忠之の時設けられ、寺は元祿六年綱政の時に建立せられたと云ふ。岩屋觀音とも呼ばれ參詣者がある。

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