鎮西大社諏訪神社

諏訪神社[國幣中社]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

長崎駅の東、市内上西山町にあります。健御名方大神、八坂刀売大神を祭神とし、室町時代の弘治年間(1555~1558年)、信州諏訪明神を分祠したもので、元亀天正の頃(1570~1592年)キリシタン教徒のためしばしば兵火に遭い、寛永2年(1625年)松森の地に社殿が建立されましたが、慶安元年(1648年)新たに現社地である玉園山の麓に遷宮しました。現時の社殿は安政4年(1857年)罹災後、文久3年(1863年)旧島原藩主松平主殿頭専らこれが造営にあたり、明治初年に至って完成したものです。例祭(秋の大祭)は10月8日でおくんちと称し、同7日から9日まで3日間にわたり、豪華と壮麗をもって有名で、賀茂、住吉とともに日本三大祭のひとつに数えられます。境内は諏訪公園と称され、グラント将軍手植の榕樹があります。

※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行

令和に見に行くなら

名称
鎮西大社諏訪神社
かな
ちんぜいたいしゃすわじんじゃ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
長崎県長崎市上西山町18-15
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

長崎驛の東、市內上西山町にある。健御名方大神、八坂刀賣大神を祭神とし、弘治年閒、信州諏訪明神を分祠したもので、元龜天正の頃切支丹敎徒のため屢々兵火に遭ひ、寬永二年松森の地に社殿の建立ありしが、慶安元年新に現社地なる玉園山の麓に遷宮した。現時の社殿は安政四年罹災後、文久三年舊島原藩主松平主殿頭專らこれが造營にあたり、明治初年に至りて完成したものである。例祭(秋の大祭)は十月八日でおくんちと稱し、同七日から九日まで三日閒に亙り、豪華と壯麗を以て有名で、賀茂、住吉と共に日本三大祭の一に數へられる。境內は諏訪公園と稱せられ、グラント將軍手植の榕樹がある。

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