建水分神社の社殿

建水分神社社殿[國寶]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

大阪鉄道富田林の東南約7km、赤阪村水分、宮山にあります。式内社で天水分神、国水分神、天御中主神ほか二柱神を祀ります。社殿は三殿が並び、本殿は一間社春日造、左右殿は二間社流造で、いずれも屋根檜皮葺、渡廊で三殿を連結していますが、様式が異なる建物を並べ連結しているのはほかに類例がないもので、かつ対照よく均衡を得ています。各社殿の形態は非常に美しく、細部の手法は木割の法、荘重雄大、絵様彫刻も奇抜でよく鎌倉末期の特色を発揮しています。建武元年(1334年)楠木正成が再建したものと伝わります。

※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行

令和に見に行くなら

名称
建水分神社の社殿
かな
たけみくまりじんじゃのしゃでん
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
大阪府南河内郡千早赤阪村水分357
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

同富田林の東南約七粁、赤阪村水分、宮山にある。式內社で天水分神、國水分神、天御中主神他二柱神を祀る。社殿は三殿相竝び本殿一閒社春日造、左右殿は二閒社流造で、何れも屋根檜皮葺渡廊を以て三殿を連結するが、樣式を異にする建物を竝立連結したのは他に類例を見ないもので、且つ對照よく均衡を得て居る。各社殿の形態甚だ美、細部の手法木割の法、莊重雄大、繪樣彫刻奇拔にしてよく鐮倉末期の特色を發揮して居る。建武元年楠木正成の再建したものと傳へる。

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