水前寺成趣園

水前寺成趣園[指定名勝史蹟]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

水前寺駅の南約1km、市内出水町にあり、上熊本、熊本両駅からは各6km、電車自動車の便があります。熊本の景勝地を挙げる人はまず必ずここを挙げます。寛永9年(1632年)細川忠利がこの地に水前寺を建てましたが、後にこれをほかに移し、その跡に藩公遊休の「御茶屋」を造り成趣園と名付けました。しかし成趣園の正式名よりも水前寺公園の方がよく知られています。面積約6万800m²、地域は岡山の後楽園ほどはありませんが、富士にかたどった芝山、大池、樹林、飛島、苔むした岩などが巧妙に配置され、純日本式庭園の妙趣を発揮しています。特に池の底から珠のような清水が五色の砂を分けてぶくぶくと随所に湧き出て、水は絶えず変化しています。園内に旧藩主細川氏の中祖藤孝、その子忠興等を祀る出水神社[県社]があり、また藤孝(幽斎)古今伝授の間があります。近年付近に動物園が設けられました。

※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行
水前寺成趣園 水前寺成趣園

令和に見に行くなら

名称
水前寺成趣園
かな
すいぜんじじょうじゅえん
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
熊本県熊本市中央区水前寺公園
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

水前寺驛の南約一粁、市內出水町にあり、上熊本、熊本兩驛からは各六粁、電車自動車の便がある。熊本の勝地を擧げるものは先づ必ずこゝを指す。寬永九年細川忠利この地に水前寺を建てたが、後これを他に移し、その跡に藩公遊休の「御茶屋」を營み成趣園と云つた。しかし成趣園の本名よりも水前寺公園の方がよく通るのである。面積約六〇八アール、地域は岡山の後樂園程はないが、富士に形どつた芝山、大池、樹林、飛島、苔蒸せる岩等巧妙に配置され、純日本式庭園の妙趣を發揮して居る。殊に池の底から珠のやうな淸水が五色の砂を分けてぶくぶくと隨所に湧き出でて、水は絕えず變化して居る。園內に舊藩主細川氏の中祖藤孝、その子忠興等を祀る出水神社[縣社]があり、また藤孝(幽齋)古今傳授の閒がある。近年附近に動物園が設けられた。

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