加藤神社

加藤神社[縣社]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

上熊本駅の東南1km、熊本駅からは4km、京町台(錦山)にあり、電車の便があります。もと本妙寺清正公墓の上にありましたが、明治4年(1871年)神仏分離の際熊本城内に移され、明治7年(1874年)熊本鎮台設置のため現在の地に遷座し、錦山神社と称しましたが、清正公三百年祭の時加藤神社と改められました。毎年4月12日に盛大な神幸祭が行われます。清正自作の烏帽子形兜、頬当、佩刀、陣太鼓等多くの宝物を所蔵しています。征韓の役で手に入れた石橋も園内にあります。土地は高く東はるかに阿蘇の噴煙を眺めることができ、風光がよいところです。

※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行

令和に見に行くなら

名称
加藤神社
かな
かとうじんじゃ
種別
見所・観光
状態
現存しない
備考
当時はもう少し北にあり、昭和37年(1962年)に城内の現在の位置へ移転しています。当時の場所にないということで、現存しないとしておきます。詳細位置が不明です。

日本案内記原文

上熊本驛の東南一粁、熊本驛からは四粁、京町臺(錦山)にあり、電車の便がある。もと本妙寺淸正公墓の上にあつたが、明治四年神佛分離の際熊本城內に移され、明治七年熊本鎭臺設置のため現在の地に遷座し、錦山神社と稱したが、淸正公三百年祭の時加藤神社と改められた。每年四月十二日盛な神幸祭が行はれる。淸正自作の烏帽子形兜、頬當、佩刀、陣太鼓等多くの寶物を藏して居る。征韓の役に分捕つた石橋も園內にある。土地高燥東方遙に阿蘇の噴煙を眺め得て、四時の風光がよい。

熊本のみどころ