修福寺の大般若経
修福寺大般若經[國寶]
昭和初期のガイド文
下田町の西南5km、竹麻村修福寺の宝物で、紙本墨書539巻あります。経巻の校合者の署名には源盛頼が最も多数で、次は国司通国、次いで清祐、静尋、禅有などでなかには平安時代の大治5年(1130年)の紀年もあります。通国は伊豆の国司大江通国で、盛頼は伊豆守盛雅の子ということから、これらの人々の国司年代を推定することができ、かつこの経巻が往昔国司の祈願によってその所領のために造られたことなど、歴史を知ることができるものです。このような関係の経巻がそのまま土地に保存されていることも珍しく、伝来のはっきりしているものはまれなものです。
※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 修福寺の大般若経
- かな
- しゅうふくじのだいはんにゃきょう
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 静岡県賀茂郡南伊豆町湊662
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
下田町の西南五粁、竹麻村修福寺の寶物で、紙本墨書五百三十九卷ある。經卷の校合者の署名には源盛賴が最も多數で、次は國司通國次は淸祐、靜尋、禪有などで中に大治五年の紀年もある。通國は伊豆の國司大江通國であつて盛賴は伊豆守盛雅の子であるから、これらの人々の國司年代が推定せられ、且つこの經卷が往昔國司の祈願によつてその所領の爲に造られた事など、歷史上に注意すべきものである。かゝる關係の經卷がその儘その國に保存せられて居ることは最も珍重すべく、かく傅來の顯著なものは稀有である。