石室岬(石廊崎)

石室岬
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

伊豆半島の南端にあり、下田から下流まで16km、自動車の便があり、そこから徒歩8km、長津呂を経て行きます。岬角に集塊岩からなり、風波の浸蝕によって奇景を見せています。長津呂の港から南に向かい山稜に沿って進めば、左右の海上に奇岩を見、測候所、灯台を過ぎれば尖端の絶壁に至ります。ここから少し下れば石室神社が半ば石壁に覆われて建てられています。ここに立てば東に近く蓑掛岩の三尖峰を望み、遠く神子元島の灯台から大島、利島、新島、式根島、三宅島、神津島など伊豆七島を眺め、風景は極めて雄大です。西は夜間御前崎の灯台が見えるといいます。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行

令和に見に行くなら

名称
石室岬(石廊崎)
かな
いろうざき
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
静岡県賀茂郡南伊豆町
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

伊豆半島の南端にあり、下田より下流まで一六粁、自動車の便あり、それより徒步八粁、長津呂を經て行く。岬角に集塊岩より成り、風波の浸蝕により奇景を呈して居る。長津呂の港より南に向ひ山稜に沿うて進めば、左右の海上に奇岩の蟠るを見、測候所、燈臺を過ぐれば尖端の絕壁に至る。これよりやゝ下れば石室神社が半ば石壁に掩われて建てられて居る。こゝに立てば東に近く蓑掛岩の三尖峰を望み、遠く神子元島の燈臺から大島、利島、新島、式根島、三宅島、神津島など伊豆七島を眺め、風景極めて雄大である。西方は夜閒御前崎の燈臺が見えると云ふ。

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