吉備の中山
吉備中山
昭和初期のガイド文
吉備津神社後方一帯の丘岡で、現在、鯉山と呼び、本殿西側廻廊端の付近から登ります。山は仁明天皇御即位の際の主基の歌に詠まれ、古来歌枕の名所として知られた古跡で、山頂の吉備津彦命御墓に至る小径に沿う細流は古来の細谷川の名残です。
登り口のあたりに「まかね布く吉備の中山帯にせる細谷川の音のさやけさ」の古今集の古歌を刻した巨碑が建っています。また山頂に至る小径の左側に藤井高尚の歌塚があります。
※底本:『日本案内記 中国・四国篇(初版)』昭和9年(1934年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 吉備の中山
- かな
- きびのなかやま
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 岡山県岡山市北区
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
吉備津神社後方一帶の丘岡で、今、鯉山と呼び、本殿西側廻廊端の附近から登る。山は仁明天皇御卽位の際の主基の歌に詠まれ、古來歌枕の名所として知られた古跡で、山頂の吉備津彥命御墓に至る小徑に沿ふ細流は古への細谷川の名殘である。
登り口の邊に「まかね布く吉備の中山帶にせる細谷川の音のさやけさ」の古今集の古歌を刻した巨碑が建つて居る、また山頂に至る小徑の左側に藤井高尙の歌塚がある。