金山寺
金山寺[天臺宗]
昭和初期のガイド文
中国鉄道玉柏駅の北5km、牧石村金山寺にあり、岡山市内から自動車の便があります。本堂[国宝]は単層、桁行五間、梁間六間、屋根入母屋造本瓦葺の建物で寺伝では奈良時代の天平勝宝年間(749~757年)報恩大師の創立といい、室町時代の文亀元年(1501年)兵火に罹り、安土桃山時代の天正の初年(1573年)国主宇喜多直家の再建とされますが構造様式はよくこれと一致しています。桝組および諸種の絵様繰形、内陣の彩色装飾等よく桃山時代の特徴を発揮しています。伽藍宏壮、背後に金山を背負い、南は開けて、はるかに児島湾および内海の諸島を望むことができます。
※底本:『日本案内記 中国・四国篇(初版)』昭和9年(1934年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 金山寺
- かな
- きんざんじ
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 状態違うが見学可
- 備考
- 平成24年(2012年)火事で本堂を全焼しました。
- 住所
- 岡山県岡山市北区金山寺481
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
中國鐵道玉柏驛の北五粁、牧石村金山寺にあり、岡山市內から自動車の便がある。本堂[國寶]は單層、桁行五閒、梁閒六閒、屋根入母屋造本瓦葺の建物で寺傳天平勝寶年閒報恩大師の創立と云ひ、文龜元年兵火に罹り、天正の初年國主宇喜多直家の再建と稱するが構造樣式よくこれと一致して居る。桝組及諸種の繪樣繰形、內陣の彩色裝飾等よく桃山時代の特徵を發揮して居る。伽藍宏壯、背後に金山を負ひ、南方は開けて、遙に兒島灣及內海の諸島が望まれる。