海龍王寺

海龍王寺

昭和初期のガイド文

[真言律宗] 駅の西北約1.5km、法華寺町の法華寺の東隣にあり、バスでアクセスできます。平城宮の東北の角にあることから、通称「隅寺」と呼ばれています。奈良時代の天平年間に光明皇后の発願により創建され、留学僧の玄昉が帰国後にここに住んだことから、玄昉を開基としています。現在は当時の西金堂[国宝]のみが残っています。三間二面、切妻造りの小堂で、膨らみのある柱に奈良時代の古建築の様式を示していますが、あちこちに鎌倉時代の修理の跡が見られます。講堂[国宝]は鎌倉時代の遺構で、もとは経蔵でした。三間二面、単層四注造り本瓦葺きの建築で、木組みが太く、天竺様の繰形が用いられています。

※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行

令和に見に行くなら

名称
海龍王寺
かな
かいりゅうおうじ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
奈良県奈良市法華寺町897
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

[眞言律宗] 驛の西北約一粁半、法華寺町法華寺の東隣にあり、自動車の便がある。平城宮の東北隅にあるので俗に隅寺と稱した。天平年間に光明皇后の本願によりて創建され、留學僧玄昉歸朝の後甞てこゝに住したので玄昉を開基となす。今は當時の西金堂[國寶]が殘つて居るのみである。三間二面、切妻造の小堂で、膨みのある柱に奈良時代古建築の樣式を示して居るが、隨所に鎌倉時代修補の跡が見られる。鎌倉時代の遺構である講堂[國寶]は元經藏である、三間二面、單層四注造本瓦葺の建築て、木割太く、天竺樣繰形が用ゐられて居る。

  • 寶物
  • 十一面觀音立像[國寶]一軀 金泥塗で截金彩色のある鎌倉時代の精巧な作である。
  • 左記寶物は奈良帝室博物館出陳
  • 毘沙門天像[國寶]一幅 絹本著色、傳弘法大師筆
  • 文殊菩薩立像[國寶]一軀 木造、傳運慶作
  • 寺門勅額[國寶]一面 木造、傳聖武天皇宸筆
  • 舍利塔[國寶]一基 鍍金、正應三年七月銘
  • 五重塔[國寶]一基 木造、模型

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