オタモイ
オタモイ
昭和初期のガイド文
小樽市の北約4km、塩谷村小字オタモイにあります。海岸一帯は数十丈の断崖絶壁となっていて、天然の景勝地で、舟遊びにも魚釣りにも適しています。この断崖の下に御賜恵地蔵という霊験あらたかな地蔵尊があって、参詣の人が絶えません。付近に数軒の茶店、売店もあり、数100mを隔てたところには山屋温泉と称する冷泉があって、神経系統諸症、皮膚病、胃腸病等に効くとされています。最近海岸に通じる自動車道路も開けました。
※底本:『日本案内記 北海道篇(五版)』昭和11年(1936年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- オタモイ
- かな
- おたもい
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存しない
- 備考
- リゾート地として整備されましたが、昭和27年(1952年)に閉園、廃墟や遊歩道の崩れで危険なため、現在立ち入りも制限されています。船に乗って会場からの見学ならできます。
日本案内記原文
小樽市の北方約四粁、鹽谷村小字オタモイにある。海岸一帶は數十丈の斷崖絕壁をなし、天然の勝景に富み、舟遊にも釣魚にも適して居る。この斷崖の下に御賜惠地藏と云ふ靈驗あらたかな地藏尊があつて、遠近から參詣の人が絕えない。附近に數軒の茶店、賣店も見え、數百米を隔てたところには山屋溫泉と稱する冷泉があつて、神經系統諸症、皮膚病、胃腸病等に效くと云はれて居る。最近海汀に通ずる自動車道路も開けた。