大御堂観音寺

觀音寺(大御堂)[眞言宗智山派]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

玉水駅の西南約6km、奈良電車三山木の西南5km、普賢寺村字上にあります。

この寺は奈良時代に良弁僧正の弟子実忠が創立した有名な普賢寺の後身で、藤原時代末期におよび、摂政藤原基通、家基父子が大いに伽藍を起し、一大霊場を形成したものですが、元亨元年(1321年)に一山焼亡してから荒廃し、観音堂の一宇を遺すのみとなりました。それが現在の観音寺です。

十一面観音立像[国宝] 本堂安置の本尊で、高さ約2.2m、非常に雄大な乾漆仏で、この寺が奈良時代に創建された当時の作です。

※底本:『日本案内記 近畿篇 上(初版)』昭和7年(1932年)発行

令和に見に行くなら

名称
大御堂観音寺
かな
おおみどうかんのんじ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
京都府京田辺市普賢寺下大門13
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

玉水驛の西南約六粁、奈良電車三山木の西南五粁、普賢寺村字上にある。

本寺は奈良時代に良辨僧正の弟子實忠が創立した有名な普賢寺の後身で、藤原時代末期に及び、攝政藤原基通、家基父子が大に伽藍を起し、一大靈場を形成したのであるが、元亨元年に一山燒亡してより漸く荒廢に委し、觀音堂の一宇を遺すのみとなつた。それが今の觀音寺となつたのである。

十一面觀音立像[國寶] 本堂安置の本尊で、高さ約五尺七寸、頗る雄大な乾漆佛で、本寺が奈良時代に創建された當時の作である。

宇治・京田辺のみどころ