恵林寺

惠林寺[臨濟宗]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

塩山駅の東北約4km、松里村景勝の地にあり、鎌倉時代の元徳2年(1330年)に二階堂道蘊が夢窓国師を開山として創建した寺です。後の永禄7年(1564年)武田信玄は快川和尚をこの寺に住まはせ、寺領を寄附して自家の菩提所としました。現在の本堂は九間七面の大伽藍で明治年間(1868~1912年)の再建ですが、その山門は四脚門で俗に赤門と称し、桃山初期の特徴を有する天正年間(1573~1592年)の建築で国宝に指定されています。寺宝中に柳沢吉保寄進の来国長作糸巻太刀および長船倫光作の短刀があります。いずれも国宝ですが東京遊就館へ出陳中です。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行
甲斐恵林寺

令和に見に行くなら

名称
恵林寺
かな
えりんじ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
山梨県甲州市塩山小屋敷2280
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

驛の東北約四粁、松里村景勝の地にあり、元德二年に二階堂道蘊が夢窓國師を開山として創建した寺である。後永祿七年武田信玄は快川和尙をこの寺に住まはせ、寺領を寄附して自家の菩提所とした。今の本堂は九閒七面の大伽藍で明治年閒の再建であるが、その山門は四脚門で俗に赤門と稱し、桃山初期の特徵を有する天正年閒の建築で國寶に指定されて居る。寺寶中に柳澤吉保寄進の來國長作絲卷太刀及長船倫光作の短刀がある。何れも國寶であるが東京遊就館へ出陳中である。

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