宝鉱山

寶鑛山
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

笹子駅の南6km、宝村にあり、三菱鉱業の経営となり、地質は第三紀に属する凝灰質泥板岩および石英粗面岩からなり、鉱床は交代作用による黒物の大鉱塊で、形状東西に長く約100m幅は最大25m、この鉱塊の中央および西部に銅分に富む硫化鉄鉱を有します。採鉱は平盤式採掘法により、鉱石は架空索道により笹子駅に出し、香川県直島製錬場へ送っています。年産額硫化鉄鉱約24,550,000kg、品位硫黄44%、沈澱銅約13,875kg、品位銅30%、価額約27万円。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行

令和に見に行くなら

名称
宝鉱山
かな
たからこうざん
種別
見所・観光
状態
現存しない
備考
閉山となっています。

日本案内記原文

笹子驛の南六粁、寶村に在り、三菱鑛業會社の經營にかゝり、地質は第三紀に屬する凝灰質泥板岩及石英粗面岩より成り、鑛床は交代作用による黑物の大鑛塊で、形狀東西に長く約一〇〇米幅は最大二五米、この鑛塊の中央及西部に銅分に富む硫化鐵鑛を有する。採鑛は平盤式採掘法により、鑛石は架空索道により笹子驛に出し、香川縣直島製鍊場へ送る。年產額硫化鐵鑛約二四、五五〇、〇〇〇瓩(六百五十五萬貫)品位硫黃四四%、沈澱銅約一三、八七五瓩(三千七百貫)品位銅三〇%、價額約二十七萬圓。

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