吉田古墳

吉田古墳
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

水戸駅の南3km。吉田村東組台地上にあり、加藤某宅のそばにあり、円形墳で上に竹藪があります。直径8m、高さ2m、石室は南に入口を開き長さ4m、幅および高さ各々1.5mを有し、扁平な切石をもって造られ底部は地表より低く、奥壁は一枚石で表面が平滑に削られた上に、線彫で矢筒小刀子その他の武器が彫刻されています。石室から発見された遺物には金環、鉄鏃などがあります。石室の壁にかかる図象を刻した古墳は関東地方にあっては類例極めて稀で、史蹟として指定されています。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行

令和に見に行くなら

名称
吉田古墳
かな
よしだこふん
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
茨城県水戸市元吉田町345
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

驛の南三粁。吉田村東組臺地上に存し、加藤某宅の傍にあり、圓形填で上に竹藪がある。直徑八米、高さ二米、石室は南方に入口を開き長さ四米、幅及高さ各々一米半を有し、扁平な切石を以て造られ底部は地表より低く、奧壁は一枚石で表面が平滑に削られた上に、線彫で矢筒小刀子その他の武器が彫刻されて居る。石室から發見された遺物には金環、鐵鏃などがある。石室の壁にかゝる圖象を刻した古墳は關東地方にあつては類例極めて稀にして、史蹟として指定せられて居る。

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