福岡受信所
福岡受信所
昭和初期のガイド文
東武鉄道東上線上福岡駅の東北約700m、福岡村にあります。日本無線電信会社の建設で、空中線用電柱は60mの円筒型支線式鉄柱6基、30mのものが1基、15mが2基、20mの自立式鉄塔1基、さらに20m木柱が3基あります。空中線は全長約16kmのウェーブアンテナ1個、屋外環状4個などを備え、受信装置には長波長受信機2座、中波長受信機1座のほか短波長受信機数座があります。中央通信所との間に連絡用線条6条を通じ、アメリカの対手局から送られてくる電波に受信機を調整してから、増幅検波しトーンチャンネルを通じて日本無線電信局に送っています。
※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 福岡受信所
- かな
- ふくおかじゅしんじょ
- 種別
- レジャー
- 状態
- 現存しない
- 備考
- 現在のふじみ野市役所前、KDDI研究所のあたりにありました。
日本案内記原文
東武鐵道東上線上福岡驛の東北方約七〇〇米、福岡村にあり。日本無線電信會社の建設に成り、空中線用電柱は六〇米圓筒型支線式鐵柱六基、同三〇米一基、同一五米二基、二〇米自立式鐵塔一基及二〇米木柱三基あり。空中線は全長約一六粁ウエーヴアンテナ一個、屋外環狀四個などを備へ、受信裝置には長波長受信機二座、中波長受信機一座の外短波長受信機數座あり。中央通信所との閒に連絡用線條六條を通じ、米國の對手局より送來する電波に受信機を調整して後、增幅檢波しトーンチヤンネルを通じて日本無線電信局に送る。
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