柵原鉱山
柵原鑛山
昭和初期のガイド文
片上鉄道柵原駅に接しています。鉱区は面積27万2,300m²を超え、付近の地質は中世期粘板岩でところどころに岩脈が存在し、鉱床は群成した塊状硫化鉄鉱です。現在採掘される鉱体は縦横、深さ150m以上300mに達するものも数個あります。鉱石の平均品位は硫黄分52%、鉄分46%、その他2%年産額は247万円に達し、日本第一の硫化鉄鉱山です。主要鉱床たる柵原鉱床は明治15年(1882年)に発見されました。
※底本:『日本案内記 中国・四国篇(初版)』昭和9年(1934年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 柵原鉱山
- かな
- やなはらこうざん
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存しない
- 備考
- 平成3年(1991年)閉山となりました。詳細位置が不明です。
日本案内記原文
片上鐵道柵原驛に接す。鑛區は面積二、七二三アールを超え、附近の地質は中世期粘板岩で所々に岩脈が存在し、鑛床は各群成せる塊狀硫化鐵鑛々床である。現今稼行される鑛體は縱橫、深さ一五〇米以上三〇〇米に達せるもの數個である。鑛石の平均品位は硫黃分五二%、鐵分四六%、その他二%年產額は二百四十七萬圓に達し、本邦第一の硫化鐵鑛山である。主要鑛床たる柵原鑛床は明治十五年に發見された。