貴船神社

貴船神社[官幣中經]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

鞍馬電車貴船口の北3km、貴船村貴船山の中腹にあり、自動車の便があります。高霞神を祭神とし、歴代の朝廷が炎旱霖雨には必ずこの社に奉幣祈祷されました。その祈晴には白馬を、祈雨には黒馬を献ずるのが通例でしたが、後世祈晴にはさらに赤馬を献じました。拝殿楣上には狩野探幽画尊澄親王書の三十六歌仙の板額が掲げてあります。本殿の北約300mに龍王滝がありほかに山中には龗、不動、鼓の三滝があります。社域は老松や古杉が鬱蒼として夏でも暑さを知らない幽邃境です。

※底本:『日本案内記 近畿篇 上(初版)』昭和7年(1932年)発行

令和に見に行くなら

名称
貴船神社
かな
きふねじんじゃ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
京都府京都市左京区鞍馬貴船町180
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

鞍馬電車貴船口の北三粁、貴船村貴船山の中腹にあり、自動車の便がある。高霞神を祭神とし、歷朝炎旱霖雨には必ず當社に奉幣祈祷あらせられた。その祈晴には白馬を、祈雨には黑馬を獻ずるのが例であつたが、後世祈晴には更に赤馬を獻じた。拜殿楣上には狩野探幽畫尊澄親王書の三十六歌仙の板額が揭げてある。本殿の北約三〇〇米に龍王瀧があり外に山中には龗、不動、鼓の三瀑がある。社域老松古杉蓊鬱として夏尙暑さを知らぬ幽邃境である。

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