来迎院
來迎院[天臺宗]
昭和初期のガイド文
三千院の東北0.5kmにあり、大原声明の根拠地で、慈覚大師が中国の天台山を移して堂塔を建てた跡地に、融通念仏の始祖良忍が平安時代の嘉保元年(1094年)この院を興したものです。今は非常に寂れていますが、本堂には薬師、阿弥陀、釈迦の木彫坐像を安置しています。いずれも国宝で藤原時代の典型的佳作です。
なおこの寺では国宝の伝教大師度縁一巻を保有していますが現在京都博物館に出陳中です。
※底本:『日本案内記 近畿篇 上(初版)』昭和7年(1932年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 来迎院
- かな
- らいごういん
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 京都府京都市左京区大原来迎院町537
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
三千院の東北半粁にあり、大原聲明の根據地で、慈覺大師が支那の天臺山を移して堂塔を建てた故地に、融通念佛の始祖良忍が嘉保元年本院を興したのである。今はいたくさびれて居るが、本堂には藥師、阿彌陀、釋迦の木彫坐像を安置して居る。何れも國寶で藤原時代の典型的佳作である。
尙當寺には國寶の傳敎大師度緣一卷を藏して居るが目下京都博物館に出陳中である。