櫻井神社拝殿

櫻井神社拜殿[國寶]

昭和初期のガイド文

阪和電鉄鳳の東南8km、上神谷村片蔵にある式内の古社で、俗に上神谷の八幡様といいます。桁行五間、梁間三間、単層、屋根切妻造、本瓦葺、左右床を張り、中央一間通抜けの割拝殿で、軒廻りは雄勁な舟肘木を使用、総円柱を立て、構造は簡素で明快な鎌倉時代初期の建築です。境内の石灯籠はもと鉢ヶ峯の国神社にあったもので、集古十種に載せられ、室町時代の応永19年(1412年)3月17日の銘があります。境内は樹木鬱蒼とし細い流れに囲まれ、静寂のなかにあります。

※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行

令和に見に行くなら

名称
櫻井神社拝殿
かな
さくらいじんじゃはいでん
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
大阪府堺市南区片蔵645
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

同鳳の東南八粁、上神谷村片藏にある式內の古社で、俗に上神谷の八幡樣と云ふ。桁行五閒、梁閒三閒、單層、屋根切妻造、本瓦葺、左右床を張り、中央一閒通拔けの割拜殿で、軒廻りは雄勁な舟肘木を用ゐ、總圓柱を立て、構造簡にして明快な鐮倉時代初期の建築である。境內の石燈籠はもと鉢ケ峯の國神社にあつたもので、集古十種に載せられ、應永十九年三月十七日の銘がある。境內樹木鬱蒼とし細流繞り、幽邃である。

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