久米田寺

久米田寺[古義眞言宗]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

阪和電鉄久米田の南東1km、八木村池尻にあります。隆池院と号し、門前の池は奈良時代の神亀2年(725年)行基の開鑿とされ、灌漑に利用されます。この寺は行基の49院のひとつで、天平年間(729~749年)の創建といい、境内は静かで風景の良いところです。寺宝の古文書類は上は奈良朝から室町末期まで、各時代を通じ国史の徴証として貴重なものが多くありますが、特に吉野朝時代においてこの寺は吉野朝廷に重要な関係があったため、楠木氏文書七通一巻、大塔宮令旨五通一巻、後村上天皇論旨外十五通の久米田寺文書一巻、および覚空とある北畠親房の書状一通はいずれも国宝に指定され、最も重要な史料となっています。

※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行

令和に見に行くなら

名称
久米田寺
かな
くめだでら
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
大阪府岸和田市池尻町934
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

阪和電鐵久米田の南東一粁、八木村池尻にある。隆池院と號し、門前の池は神龜二年行基の開鑿と稱し、灌漑の便がある。當寺は行基の四十九院の一で、天平年閒の創建と云ひ、境內幽邃風景絕佳である。寺寶の古文書類は上は奈良朝から室町末期まで、各時代を通じ國史の徵證として貴重すべきものが尠くないが、殊に吉野朝時代に於て當寺は吉野朝廷に重要な關係を有したので、楠木氏文書七通一卷大塔宮令旨五通一卷、後村上天皇論旨外十五通の久米田寺文書一卷、及び覺空とある北畠親房の書狀一通は何れも國寶に指定せられ、最も重要な史料である。

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