農業博物館

農業博物館
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

南海電車本線羽衣下車、浜寺公園内にあります。鉄筋コンクリート、日本インターナショナル式の建築で、現代農業科学に関する知識を養成する目的をもって設立されたもので、財団法人富民協会の所属となり昭和7年(1932年)7月竣成しました。1階2階に土壌および肥料、農産、副業、農政経済、植民地農業の各部門に別れて200あまりの展示ケースに多数の標本類、実物模型その他が陳列され、3階には大講堂や講義室のほか、本山考古室があり、同協会の設立者である故本山彦一氏が多年にわたって蒐集した主として内地の考古学上の遺品類を陳列していますが、河内国府発見遺物のような貴重な学術資料も少なくありません。月曜日を除き毎日無料公開しています。

※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行

令和に見に行くなら

名称
農業博物館
かな
のうぎょうはくぶつかん
種別
見所・観光
状態
現存しない
備考
戦後閉館となりました。

日本案内記原文

南海電車本線羽衣下車、濱寺公園內にある。鐵筋コンクリート、日本インターナシヨナル式の建築で、現代農業科學に關する知識を涵養する目的を以て設立されたもので、財團法人富民協會の所屬にかゝり昭和七年七月竣成した。一階二階に亙り土壤及び肥料、農產、副業、農政經濟、殖民地農業の各部門に別れて二百餘のケースに多數の標本類、實物模型その他が陳列され、三階には大講堂講義室の外、本山考古室あり、同協會の設立者故本山彥一氏が多年に亙りて蒐集した主として內地の考古學上の遺品類を陳列して居るが、河內國府發見遺物の如き貴重な學術資料も尠くない。月曜日を除く外每日無料公開して居る。

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