吉見百穴
吉見百穴
昭和初期のガイド文
東武鉄道東上線武州松山駅の東北2.5km。高崎線鴻巣駅から8km、松山城址の北方丘陵の西側面に200個あまりの横穴が、凝灰岩の岩肌を露出した傾斜面のほとんど全面にわたり、互いに重なるように密接して造られています。大きさはいずれも2~3m四方で、天井は多く穹窩型で高さ2m、上古の墓地です。人骨のほか、玉類、直刀、刀子、鉄鏃、斎瓮などが発見されました。南丘の高所にある横穴の入口には明治初年来観したヘンリー・フォン・シーボルトの署名があります。
※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 吉見百穴
- かな
- よしみひゃっけつ
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 埼玉県比企郡吉見町北吉見327
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
同武州松山驛の東北二粁半。高崎線鴻巢驛から八粁、松山城址の北方丘陵の西側面に二百餘個の橫穴が、凝灰岩の岩肌を露出した傾斜面の殆ど全面に亘り、相重なる如く密接して營まれて居る。大さ何れも二米乃至三米四方、天井は多く穹窩型で高さ二米、上古の墓地である。人骨の外、玉類、直刀、刀子、鐵鏃、齋瓮などが發見された。南丘の高所に存する一橫穴の入口には明治初年來觀したヘンリー・フオン・シーボルトの署名がある。