養寿院の銅鐘
養壽院銅鐘[國寶]
昭和初期のガイド文
川越市駅の北約1km、養寿院の本堂にあります。高さ約78cm。鎌倉時代、文応元年(1260年)の鋳出銘があります。その文によると武蔵国河肥庄新日吉山王宮の鐘で、文応元年平経重を大檀那となし僧円慶を大勧進として、丹治久友、大江慎重二人が鋳造したものです。新日吉山王宮はこの寺の鎮守であり、経重は河肥氏の一族で、円慶とともに本寺を草創したと伝えられています。また丹治久友は鎌倉大仏を鋳造した鋳物師で茨城県般若寺の鐘[国宝]をも鋳た人物です。
※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 養寿院の銅鐘
- かな
- ようじゅいんのどうしょう
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 埼玉県川越市元町2-11-1
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
川越市驛の北約一粁、養壽院の本堂にある。高さ約七八糎(二尺六寸)。文應元年鑄出銘がある。その文によると武藏國河肥庄新日吉山王宮の鐘で、文應元年平經重を大檀那となし僧圓慶を大勸進として、丹治久友、大江愼重二人の鑄造したものである。新日吉山王宮は本寺の鎭守であり、經重は河肥氏の一族で、圓慶と共に本寺を草創したと傳へられて居る。また丹治久友は鐮倉大佛を鑄造した鑄物師で茨城縣般若寺の鐘[國寶]をも鑄た人である。