光触寺

光觸寺[時宗]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

鎌倉駅の東約4km、杉本寺からさらに東にあります。開山を一遍上人と伝え、本堂に安置している阿弥陀三尊の像は頬焼阿弥陀と呼ばれて名高く、国宝に指定されています。木造漆箔、いわゆる安阿弥風の像で中尊の高さ約91cm、鎌倉時代の優秀な作です。この阿弥陀三尊の縁起を述べた2巻の絵巻物は、頬焼阿弥陀縁起と呼ばれ、鎌倉時代土佐派の優秀な作で、その縁起絵のなかの三尊がそのままこの本尊を写していることも興味深いところです。この説話は砂石集にも載せられています。国宝に指定され、現在鎌倉国宝館に出陳されています。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行
阿弥陀三尊像(鎌倉光触寺)

令和に見に行くなら

名称
光触寺
かな
こうそくじ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
神奈川県鎌倉市十二所793
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

驛の東約四粁、杉本寺から更に東にある。開山を一遍上人と傳へ、本堂に安置せる阿彌陀三尊の像は頬燒阿彌陀と稱して名高く、國寶に指定されて居る。木造漆箔、所謂安阿彌風の像で中尊の高さ約九一糎(三尺)鐮倉時代の優秀なる作である。この阿彌陀三尊の緣起を述べた二卷の繪卷物は、頬燒阿彌陀緣起と稱し、鐮倉時代土佐派の優秀なる作で、その緣起繪中の三尊が宛らこの本尊を直寫して居るのも一の興味である。この說話は砂石集にも載せられて居る。國寶に指定され、今鐮倉國寶館に出陳されて居る。

鎌倉のみどころ