瑞泉寺

瑞泉寺[臨濟宗]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

鎌倉宮の東約1km、四境に山をめぐらせた幽邃なところにあります。夢窓国師の開山で、開基は足利基氏です。堂宇は大震災で倒潰し、現在は仮堂に夢窓国師の木像が安置されています。椅子によった像で高さ1m、両手を膝の上に重ね、静かに前面を正視し、あたかも禅定に入るような気高い国師の風貌を如実に現しています。室町時代の優秀な作で国宝に指定されています。背後の錦屏山の頂上には遍界一覧亭の跡があり、風景が良いところです。なお境内には足利基氏の墓があります。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行

令和に見に行くなら

名称
瑞泉寺
かな
ずいせんじ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
神奈川県鎌倉市二階堂710
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

鐮倉宮の東約一粁、四境に山を繞らした幽邃な所にある。夢窓國師の開山で、開基は足利基氏である。堂宇は大震災に倒潰し、今假堂に夢窓國師の木像が安置されて居る。椅子によつた像で高さ一米(三尺三寸)、兩手を膝の上に重ね、靜かに前面を正視し、恰も禪定に入れるが如く氣高き國師の風貌を如實に現はして居る。室町時代の優秀な作で國寶に指定されて居る。寺背の錦屏山の頂には遍界一覽亭の跡があり、風景が佳い。尙境內に足利基氏の墓がある。

鎌倉のみどころ