施無畏山小山寺(富谷観音)

富谷觀音[天臺宗]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

岩瀬駅の北約3km、北那河村富谷、観音山の中腹勝景の地にあり、寺号を小山寺といいます。本堂は五間五面四注造、茅葺朱塗の大堂宇で、江戸時代の建築です。

本堂の西側に三重塔があります。室町時代の寛正6年(1465年)の建築で国宝に指定されています。方三間各層中央の間に唐戸を建て、腰の周りには勾欄付の廻椽をめぐらしています。屋根は杮葺で、桝組は和榛三手先、桝組の中間に蓑束を立て蟇股に牡丹の透彫を嵌めよく室町時代の特徴を残しています。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行

令和に見に行くなら

名称
施無畏山小山寺(富谷観音)
かな
せむいざんおやまじ(とみやかんのん)
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
茨城県桜川市富谷2190
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

驛の北約三粁、北那河村富谷、觀音山の中腹勝景の地にあり、寺號を小山寺と云ふ。本堂は五閒五面四注造、茅葺朱塗の大堂宇で、江戶時代の建築である。

本堂の西側に三重塔婆がある。寬正六年の建築で國寶に指定されて居る。方三閒各層中央の閒に唐戶を建て、腰のまはりには勾欄付の廻椽をめぐらして居る。屋根は杮葺で、桝組は和榛三手先、桝組の中閒に蓑束を立て蟇股に牡丹の透彫を嵌めよく室町時代の特徵を存して居る。

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