生島樹林

生島樹林[指定天然紀念物]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

赤穂鉄道坂越駅の東約1.5km、坂越村の海岸を隔てて約300mにあり、那波駅からは途中まで自動車の便もあります。生島は周囲約1.6km、面積おおよそ7万9,300m²の小島で、県社大避神社の所有となり、古来神地としてみだりに人が侵入しないので、原始状態が比較的よく保たれ、全島密林となっています。その大部分は常緑樹で、種々の落葉樹草本が混生し、蔓生植物が多いところです。常緑樹はモチノキ、シロダモ、タブノキ、ヤブニッケイ、カゴノキ、トベラ、モッコク、ツバキ、サカキ、ヒサカキ、イス、アラカシ、シラカシ、シイノキ、アベマキ、カナメモチ、カクレミノ、ナンテン、ネズミモチ、ヒメユズリハ、シャシャンボク、クチナシ、シュロの類に属します。

※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行

令和に見に行くなら

名称
生島樹林
かな
いきしまじゅりん
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
備考
一般には上陸できないことから対岸から眺めることとなります。
住所
兵庫県赤穂市坂越
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

赤穗鐵道坂越驛の東約一粁半、坂越村の海岸を距たる約三〇〇米にあり、那波驛からは途中まで自動車の便もある。生島は周圍約一粁六面積凡七九三アールの小島で、縣社大避神社の所有に係り、古來神地として濫りに人が侵入しないから、原始狀態が比較的よく保たれ、全島密林を有する。その大部分は常綠樹で、種々の落葉樹草本が混生し、蔓生植物が多い。常綠樹はもちのき、しろだも、たぶのきやぶにつけい、かごのき、とべら、もくこく、つばき、さかき、ひさかき、いす、あらかし、しらかし、しひのき、あべまき、かなめもち、かくれみの、なんてん、ねずみもち、ひめゆづりは、しやしやんぼく、くちなし、しゆろの類に屬する。

赤穂のみどころ