大國魂神社
大國魂神社[官幣小社]
昭和初期のガイド文
京王電車府中停留場の南300mにあります。祭神は武蔵大国魂神、飛鳥時代の大化年中(645~650年)武蔵総社となりました。左右の相殿には小野大神以下六所宮を祀ります。源頼朝が社殿を造営してから鎌倉幕府の崇敬が厚かったものです。安土桃山時代の天正19年(1591年)徳川家康が神領を寄進し、慶長19年(1614年)諸殿舎を造営しました。境内は広く約45万m²(1万3,500坪以上)あり、今の本殿は寛文年間(1661~1673年)に、拝殿は明治10年(1877年)にいずれも再建されたもので、社殿は朱塗で本殿以下神庫その他の殿舎が鬱蒼たる樹木の間に立ち並んでいます。例祭は5月5日で、夜間に8台の神輿が渡御し、非常に盛観でこれを府中の提灯祭といいます。
※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 大國魂神社
- かな
- おおくにたまじんじゃ
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 東京都府中市宮町3-1
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
同府中停留場の南三〇〇米にあり。祭神は武藏大國魂神、大化年中武藏總社となつた。左右の相殿には小野大神以下六所宮を祀る。源賴朝が社殿を造營してより鐮倉幕府の崇敬が厚かつた。天正十九年德川家康神領を寄進し、慶長十九年諸殿舍を造營した。境內廣く約四、五〇〇アール(一萬三千五百餘坪)あり、今の本殿は寬文年閒に、拜殿は明治十年に何れも再建されたもので、社殿は朱塗で本殿以下神庫その他の殿舍が鬱蒼たる樹木の閒に立ち竝んで居る。例祭は五月五日で、夜閒に八臺の神輿が渡御し、頗る盛觀でこれを府中の提燈祭と云ふ。
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