馬場大門のケヤキ並木

馬場大門の欅並木
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

大国魂神社の社殿の正面にある二の鳥居から、北の国分寺に通じる道路が、甲州街道と交るところに、花崗石の標柱があり、「従是一之鳥居迄五丁余左右慶長年中御寄附之馬場」の文字が刻されています。馬場は徳川家康が寄附したもので、そのそばにケヤキを並べて植えました。これが馬場大門のケヤキ並木です。標柱の北の道路の東側に大ケヤキがあり幹囲8.3m、幹の基部は空洞になって上部は腐朽しています。これに次いで前にケヤキ並木があります。そのケヤキの太いもので60本あり、幹囲3~6mにおよぶものが多く、壮大な点で全国に稀なもので指定の天然記念物となっています。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行

令和に見に行くなら

名称
馬場大門のケヤキ並木
かな
ばばだいもんのけやきなみき
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
東京都府中市宮西町1・2
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

大國魂神社の社殿の正面なる二の鳥居より、北方國分寺に通する道路が、甲州街道と交る處に、花崗石の標柱があり、「從是一之鳥居迄五丁餘左右慶長年中御寄附之馬場」の文字が刻されて居る。馬場は德川家康の寄附したもので、その傍に欅を列植した。これが馬場大門の欅並木である。標柱の北方道路の東側に大欅があり目通幹圍八米三、幹の基部は空洞になつて上部は腐朽して居る。これに次いで前方に欅並木がある。その欅の太きもの六十本あり、目通幹圍三米乃至六米に及ぶものが多く、壯大なる點に於て全國に稀なもので指定の天然記念物である。

東京近郊のみどころ