和歌山市

和歌山市
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

和歌山県の西北部にあって紀ノ川の下流に沿い、東西約5.5km、南北約6.4km、面積おおよそ16km²、地勢はおおむね平坦で、東南から西北に傾斜し、中央和歌山城付近が最も高いところです。この地は徳川氏親藩の城下として発達したところで、現在は県治の中心地となり、綿ネルの製造が盛んに行われ、さらに染物、メリヤス、指物、綿糸、清酒等も産出します。商業の繁昌するところは本町通、ぶらくり町で、元寺町は寄席、映画館、夜店、植木市等で賑わいます。和歌山線の和歌山駅は市の北郊外に、和歌山市駅は市の西北部に、紀勢西線の東和歌山駅は東部にあります。人口は約11万7,000人。

※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行

令和に見に行くなら

名称
和歌山市
かな
わかやまし
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
和歌山県和歌山市
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

和歌山縣の西北部にあつて紀ノ川の下流に沿ひ、東西約五粁半、南北約六粁四、面積凡一六方粁、地勢槪して平坦にして、東南より西北に傾斜し、中央和歌山城附近が最も高燥である。この地は德川氏親藩の城下として發達した所で、今は縣治の中心地となり、綿ネルの製造盛に行はれ、尙染物、莫大小、指物、綿絲、淸酒等も產する。商業の繁昌する所は本町通、ぶらくり町で、元寺町は寄席、映畫館、夜店、植木市等で賑ふ。和歌山線の和歌山驛は市の北郊外に、和歌山市驛は市の西北部に、紀勢西線の東和歌山驛は東部にある。人口約十一萬七千。

和歌山・加太のみどころ