六甲山

六甲山

昭和初期のガイド文

神戸付近の最高峰で、花崗岩、石英班岩等からなり、海抜932mです。登山路は前ヶ辻、一ヶ谷、寒天山、苦楽園、芦屋、摩耶山の諸道があります。前ヶ辻道は阪神急行電鉄六甲から土橋、真水、水呑茶屋を経由して西六甲即ち六甲山の西部に達するもので、最捷路として知られ、行程約5.7km、所要時間2時間半です。近頃は六甲越有馬鉄道の経営する鋼索線が竣成し、その長さ土橋から六甲山まで1.7km、所要時間13分半です。また六甲山登り口、六甲山上間には六甲山架空索道線があって、7~10分を要します。以上のほか、阪神急行電鉄六甲から表自動車道、有馬温泉からは裏自動車が通じています。山頂は眺望雄大、春はツツジ、夏は避暑、秋は紅葉、冬はスキーおよびスケートによく、ゴルフにも適し、遊園地、ホテル、別荘等があります。

※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行

令和に見に行くなら

名称
六甲山
かな
ろっこうさん
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
兵庫県神戸市東灘区、北区
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

神戶附近の最高峰で、花崗岩、石英班岩等より成り、海拔九三二米である。登山路は前ケ辻、一ケ谷、寒天山、苦樂園、蘆屋、摩耶山の諸道がある。前ケ辻道は阪神急行電鐵六甲から土橋、眞水、水呑茶屋を經由して西六甲卽ち六甲山の西部に達するもので、最捷路として知られ、行程約五粁七、所要時閒二時閒半である。近時六甲越有馬鐵道の經營する鋼索線が竣成し、その長さ土橋から六甲山まで一粁七、所要時閒十三分半である。また六甲山登り口、六甲山上閒には六甲山架空索道線があつて、七分乃至十分を要する。以上の外、阪神急行電鐵六甲から表自動車道、有馬溫泉からは裏自動車が通じて居る。山頂は眺望雄大、春は躑躅、夏は避暑、秋は紅葉、冬はスキー及スケートによく、ゴルフにも適し、遊園地、ホテル、別莊等がある。

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