大正天皇多摩陵

大正天皇多摩御陵
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

浅川駅の北2.5km、南多摩郡横山村竜ヶ谷戸。御陵は武蔵陵墓地地域の中央やや北寄りの丘陵に南面して営造されています。

大正天皇は大正15年(1926年)12月25日崩御され、昭和2年2月8日この地に葬られました。御陵参拝の表参道は、浅川駅前を通ずる甲州街道を東行すること1.5kmで、東浅川駅前の参道入口に達します。ここから左折して南浅川橋を渡り、さらに西北に進み行くこと、1kmで御陵総門に達します。正面の鳥居から緑の木立のうち遥かに神々しき御陵を拝します。陵型は上円下方型で兆城は2,500m²、御陵の三方を囲む台地にはナラ、クヌギの疎林があります。別に駅から北、敷島橋を渡って御陵総門に達する裏参道があります。これを利用すれば1.7kmの短距離で参拝ができます。

御陵参入時間は3月から10月までは午前8時から午後5時まで、11月から翌年の2月までは午前8時から午後4時までです。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行
多摩陵

令和に見に行くなら

名称
大正天皇多摩陵
かな
たいしょうてんのうたまのみささぎ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
東京都八王子市長房町
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

驛の北二粁半、南多摩郡橫山村龍ケ谷戶。御陵は武藏陵墓地々域の中央やゝ北寄りの丘陵に南面して營造せられて居る。

大正天皇は大正十五年十二月二十五日崩御あらせられ、昭和二年二月八日此地に歛葬し奉つた。御陵參拜の表參道は、淺川驛前を通ずる甲州街道を東行すること一粁半で、東淺川驛前の參道入口に達する。これより左折して南淺川橋を渡り、更に西北に進み行くこと、一粁で御陵總門に達する。正面の鳥居より綠の木立のうち遙かに神々しき御陵を拜する。陵型は上圓下方型で兆城は二、五〇〇平方米、御陵の三方を繞る臺地には楢、櫟の疎林がある。別に驛から北、敷島橋を渡つて御陵總門に達する裏參道がある。これによれば一粁七の短距離で參拜が出來る。

御陵參入時閒は三月より十月までは午前八時から午後五時まで、十一月から翌年の二月までは午前八時から午後四時までゝある。

八王子・大月のみどころ