信松院の軍艦模型

信松院軍艦模型
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

八王子駅の西1.5km、八王子市台町信松院にあります。大小2隻あって大きなほうは長さ97cm、高さ27.8cm、戦闘艦とされ、銃眼、波除および指令塔があります。小さなほうは偵察通報艦のようで、同じく波除、銃眼があります。いずれも檜材を用い、その製作は精巧を極めています。信松院にある文書によると、豊臣氏が文禄・慶長の役に使用した軍艦の模型で、文禄年間(1592~1596年)の作と考えられ、江戸時代中期の正徳4年(1714年)に仁科資真が信松院へ寄託したもので日本における軍艦の標本として貴重な遺品です。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行

令和に見に行くなら

名称
信松院の軍艦模型
かな
しんしょういんのぐんかんもけい
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
東京都八王子市台町3-18-28
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

驛の西一粁半、八王子市臺町信松院にあり。大小二隻ありて大なるは長さ九七糎、高さ二七糎八、戰鬪艦と察せられ、銃眼、波除及指令塔がある。小なるは偵察通報艦なるものゝ如く、同じく波除、銃眼がある。何れも檜材を用ゐ、その製作精巧を極めて居る。信松院にある文書によると、豐臣氏が征韓の役に使用した軍艦の模型で、文祿年閒の作と考へられ、正德四年に仁科資眞が信松院へ寄託したものでわが國に於ける軍艦の標本として貴重なる遺品である。

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