塩船観音寺の観音像
鹽船觀音像
昭和初期のガイド文
青梅鉄道青梅駅の東北約4.5km、霞村塩船観音堂の本尊木造千手観音の立像です。高さ約1.5m、漆箔、胡粉彩色などが残存し、形相は繊麗にしてその作は非常に優秀、台座の銘文によると、室町時代の永正年間(1504~1521年)に、杉本坊覚満法師が再興したものです。
なお観音堂の境内には鎌倉時代の永仁4年(1296年)の大きな板碑があります。上部に弥陀の種子があり、その下に次の願文があります。
願以此功徳、普及於一切、我等衆生皆共成仏道、奉造立一百余人逆修卒塔婆也、永仁四年丙申九月十四日大勧進等敬白
※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 塩船観音寺の観音像
- かな
- しおぶねかんのんじのかんのんぞう
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 東京都青梅市塩船194
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
同靑梅驛の東北約四粁半、霞村鹽船觀音堂の本尊木造千手觀音の立像である。高さ約一米半(四尺六寸)、漆箔、胡粉彩色など殘存し、形相纖麗にしてその作頗る優秀、臺座の銘文によると、室町時代の永正年閒に、杉本坊覺滿法師が再興したものである。
尙觀音堂の境內には永仁四年の大なる板碑がある。上部に彌陀の種子があり、その下に次の願文がある。
願以此功德、普及於一切、我等衆生皆共成佛道、奉造立一百餘人逆修卒塔婆也、永仁四年丙申九月十四日大勸進等敬白