大原野神社
大原野神社[官幣中社]
昭和初期のガイド文
向日町駅および京阪電車東向日町の西6km、大原野村小塩山の麓に、山を背負って鬱蒼とした古林のなかにあります。祭神は武甕槌命、斎主命、天児屋根命等で、平安奠都の後、奈良春日神を勧請したのがはじまりです。正暦4年(993年)一条帝の行幸以来歴朝、行幸、奉幣祈願等のことがありましたが、中世には兵乱のため衰えました。現在の社殿は江戸時代前期の慶安年中(1648~1652年)後水尾帝の再建で、竜尾壇、神殿および本殿四宇があります。例祭は4月8日。境内の南には鯉沢池があり周囲は桜、カエデが多く、老樹が繁って閑寂幽邃の趣があります。
※底本:『日本案内記 近畿篇 上(初版)』昭和7年(1932年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 大原野神社
- かな
- おおはらのじんじゃ
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 京都府京都市西京区大原野南春日町1152
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
向日町驛及京阪電車東向日町の西六粁、大原野村小鹽山の麓に、山を負うて蓊鬱たる古林の中にある。祭神は武甕槌命、齋主命、天兒屋根命等で、平安奠都の後、奈良春日神を勸請したのが始めである。正曆四年一條帝の行幸以來歷朝、行幸、奉幣祈願等の事があつたが、中世兵亂のため衰へた。今の社殿は慶安年中後水尾帝の再建で、龍尾壇、神殿及本殿四宇がある。例祭は四月八日。境內の南には鯉澤池があり四圍櫻、楓が多く、老樹繁つて閑寂幽邃の趣がある