遊行寺(清浄光寺)

遊行寺[時宗總本山]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

藤沢駅の北約1km、自動車の便があります。鎌倉時代の正中2年(1325年)遊行四代他阿上人を開山とし、清浄光寺と称しました。

遊行寺はその俗称です。室町時代の延文年中(1356~1361年)には足利尊氏が堂宇を修造していますが、現在の寺院は近年の再建で大正12年(1923年)の震災には堂塔の多くが倒壊し、復興中です。寺宝の後醍醐天皇画像は国宝に指定され東京帝室博物館へ出陳されています。そのほか約300点の宝物がありますが公開されていません。境内に敵味方の碑があります。室町時代の応永22~23年(1415~1416年)に上杉氏憲、足利基氏が戦った時の両軍の死者を供養するために建てたものです。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行

令和に見に行くなら

名称
遊行寺(清浄光寺)
かな
ゆぎょうじ(しょうじょうこうじ)
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
神奈川県藤沢市西富1-8-1
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

驛の北約一粁、自動車の便がある。正中二年遊行四代他阿上人を以て開山となし淸淨光寺と稱した。

遊行寺はその俗稱である。延文年中には足利尊氏が堂宇を修造したことあるも、今の寺院は近年の再建で大正十二年の震災には堂塔多く倒潰し、復興中である。寺寶の後醍醐天皇畫像は國寶に指定され東京帝室博物館へ出陳されて居る。その他約三百點の寶物あるも縱覽の便宜がない。境內に敵味方の碑がある。應永二十二、三の兩年上杉氏憲、足利基氏が戰つた時の兩軍死者供養のために建てたものである。

藤沢のみどころ