宝厳寺

寶嚴寺[時宗]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

道後湯之町にあり、この寺は時宗の開祖、一遍上人がその誕生地に開基した古刹として名高く、寺宝中に一遍上人の木像があり、本堂に安置されています。

一遍上人立像[国宝] 木造著色、高さ約152cm、袈裟を着け、合掌の手を胸前に高く上げ、前歯を露出し、脛も露わに裸足で右足を踏み出し、衣の末端は風に翻り、上人遊行の姿を現したもので、非常に個性の表現に富んだ像です。脛の柄に「当住、其阿弥陀仏、檀那、通直、願主、弥阿弥陀仏、文明七年乙未十一月十九日」の銘文があり、足利中期の肖像彫刻として貴重な遺像です。

※底本:『日本案内記 中国・四国篇(初版)』昭和9年(1934年)発行
宝厳寺一遍上人像

令和に見に行くなら

名称
宝厳寺
かな
ほうごんじ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
愛媛県松山市道後湯月町
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

道後湯之町にあり、當寺は時宗の開祖、一遍上人がその誕生地に開基せる古刹として名高く、寺寶中に一遍上人の木像があり、本堂に安置されて居る。

一遍上人立像[國寶] 木造著色、高さ約四尺、袈裟を着け、合掌の手を胸前に高く上げ、前齒を露出し、脛もあらはに跣足で右足を踏み出し、衣の末端風に飜へり、上人遊行の姿を現はしたもので、頗る個性の表現に富んだ像である。脛の柄に「當住、其阿彌陀佛、檀那、通直、願主、彌阿彌陀佛、文明七年乙未十一月十九日」の銘文があり、足利中期の肖像彫刻として貴重な遺像である。

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