豊国神社(千畳閣)

千疊閣[國寶]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

五重塔の西に接し、同一丘上に建っています。安土桃山時代の天正年間(1573~1592年)豊臣秀吉が造営奉献したものです。もと大経堂と称しましたが、明治5年(1872年)豊臣秀吉を祀り厳島神社末社に列され、現在豊国神社本殿と称しています。桁行前十三間、後十五間、梁間人間単層入母屋造本瓦葺の大建築です。内部は床を総板張とし、後方の柱間に神座があります。天井は小屋組を見せ全体の構造は極めて粗大ですが、木割雄大で豪快な感じを現し、桃山時代の特徴を発揮しています。

※底本:『日本案内記 中国・四国篇(初版)』昭和9年(1934年)発行

令和に見に行くなら

名称
豊国神社(千畳閣)
かな
とよくにじんじゃ(せんじょうかく)
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
広島県廿日市市宮島町1-1
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

五重塔婆の西に接し、同一丘上に建つて居る。天正年閒豐臣秀吉の造營奉獻したものである。もと大經堂と稱したが、明治五年豐臣秀吉を祀り嚴島神社末社に列せられ、今豐國神社本殿と稱して居る。桁行前十三閒、後十五閒、梁閒人閒單層入母屋造本瓦葺の大建築である。內部は床を總板張となし、後方の柱閒に神座がある。天井は小屋組を見せ全體の構造極めて粗大であるが、木割雄大にして豪快な感じを現はし、桃山時代の特徵を發揮して居る。

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