神戸海洋気象台
海洋氣象堂
昭和初期のガイド文
市電下山手通八丁目あるいは同六丁目下車、中山手通七丁目宇治野山上にあり、大正9年(1920年)創設、(一)海洋気象および地球磁力の観測および調査、ならびにこのため必要となる大体現象および地動の観測、(二)海流、潮汐その他海洋における物理的諸現象の観測および調査、(三)天気図および磁気偏角図の発行、(四)気象器械および時辰儀、時計、羅針盤その他の航海測器の研究、調整および検定、(五)洋上船舶に対する暴風雨警戒をつかさどります。海洋の調査には専属の観測船春風丸(124.6トン)を備え、附属の検潮所は北海道の花咲、宮城県の鮎川、三重県の鳥羽、和歌山県の串本、台湾の基隆、長崎県の深堀、島根県の外浦、鳥取県の境、青森県の岩崎と合計9か所にあります。定期不定期の刊行物も多くあります。
※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 神戸海洋気象台
- かな
- こうべかいようきしょうだい
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存しない
- 備考
- 移転し、現在の神戸地方気象台となっています。
日本案内記原文
市電下山手通八丁目或は同六丁目下車、中山手通七丁目宇治野山上にあり、大正九年創設、(一)海洋氣象及地球磁力の觀測及調査竝これがため必要なる大體現象及地動の觀測、(二)海流、潮汐その他海洋に於ける物理的諸現象の觀測及調査、(三)天氣圖及磁氣偏角圖の發行、(四)氣象器械及時辰儀、時計、羅針盤その他の航海測器の硏究、調整及檢定、(五)洋上船舶に對する暴風雨警戒を掌る。海洋の調査には專屬の觀測船春風丸(一二四・六噸)を備へ、附屬檢潮所は北海道の花咲、宮城縣の鮎川、三重縣の鳥羽、和歌山縣の串本、臺灣の基隆、長崎縣の深堀、島根縣の外浦、鳥取縣の境、靑森縣の岩崎合計九箇所にある。定期不定期の刊行物は少くない。