旭ヶ岡公園(鹿島の桜)

鹿島の櫻
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

肥前鹿島駅の西1.5km、鹿島町高津原にあります。松陰神社付近、松蔭公園とも呼ばれる旭ヶ岡公園一帯は桜が多く、東北に有明海、肥筑の連山を、東南に多良岳、経ヶ岳を望み、春に来訪する人が少なくありません。この桜は江戸時代末期の文久年間(1861~1864年)藩主鍋島直彬が植栽したことに始まり、明治16年(1883年)吉野桜1,000株を増植したもので、古木の多いことは九州第一と称されます。直彬が士民とともに花見の宴を開くことは廃藩とともになくなりましたが、衆楽の碑は今なお残っています。松陰神社(県社)は鍋島忠茂以来代々の旧藩主を祀ります。

※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行

令和に見に行くなら

名称
旭ヶ岡公園(鹿島の桜)
かな
あさひがおかこうえん(かしまのさくら)
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
佐賀県鹿島市高津原
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

肥前鹿島驛の西一粁半、鹿島町高津原にあり。松陰神社附近旭ケ岡公園一名松蔭公園一帶は櫻樹多く、東北に有明海、肥筑の連山を、東南に多良嶽、經ケ嶽を望み、陽春來遊するものが少くない。この櫻は文久年閒藩主鍋島直彬が植栽したのに始まり、明治十六年吉野櫻一千株を增植したもので、古木の多いことは九州第一と稱される。直彬が士民と共に花見の宴を開くことは廢藩と共に止んだが、衆樂の碑は今尙存して居る。松陰神社(縣社)は鍋島忠茂以來累世の舊藩主を祀る。

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