玉競り

玉競り

昭和初期のガイド文

筥崎宮の特殊神事で、海岸にある摂社恵比須社から本宮、伏敵門下までの間で行われる寒中の荒行事です。毎年正月3日、箱崎町および福岡市馬出の若者連が赤裸になって、岡部、浜部の両部に分かれ、神殿に詣でて神宝の木玉を受け、それを捧げて海中に浸し、陸に上った時、若者の一人が玉を取って地に投げます。東西両軍の若者が大声で叫びながら、死力を尽して玉を奪い合い神殿に奉るというものです。

※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行

令和に見に行くなら

名称
玉競り
かな
たませせり
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
備考
玉取恵比須神社は現在埋立が進んで海岸から遠くなっています。
住所
福岡県福岡市東区箱崎1-27
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

筥崎宮の特殊神事で、海岸にある攝社惠比須社から本宮、伏敵門下までの閒に行はるゝ寒中の荒行事である。每年正月三日、箱崎町及福岡市馬出の若者連が赤裸になつて、岡部、濱部の兩部に分れ、神殿に詣でて神寶の木玉を受け、それを捧げて海中に浸し、陸に上つた時、若者の一人が玉を取つて地に投げる。東西兩軍の若者喊聲を放ち、死力を盡して玉を奪ひ合ひ神殿に奉るのである。

香椎・箱崎のみどころ